成長コラム One Point Column

Doing連載魅力経営のヒント
第11回目:自分が輝けば、みんな輝く(2010年6月号)
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■一歩一歩ゆっくり進歩する人と、一気に飛躍(ジャンプ)して進化する人

今まで数多くの方々の相談にのってきて実感したことがあります。それは、世の中には「成長の法則」があり、人は3タイプに分かれるということです。

1)同じ失敗ばかりを繰り返し、なかなか成長しない人
2)一歩一歩ゆっくり進歩していく人
3)一気に飛躍(ジャンプ)して進化する人

「同じ失敗ばかりを繰り返し、なかなか成長しない人」とは、いつ会っても同じような愚痴を言い、直面している問題の責任転嫁し、自ら何も変えようとしない人たちです。

「一歩一歩ゆっくり進歩する人」とは、積極的にチャレンジし、失敗しても反省して改善し、再びチャレンジすることを繰り返す人たちです。変化のスピードは遅いですが、確実に成長していきます。

「一気に飛躍(ジャンプ)して進化する人」とは、驚くほど短期間で何十年分もの成長をし、まるで別人かのように生まれ変わる人たちです。周りの人たちは「あの人は幸運だった」とか「もともと才能があった」とか「環境や人脈に恵まれたからだ」などと言うでしょう。事実かもしれませんが、それは真実ではありません。

「成長しない人」は論外として、「進歩する人」と「進化する人」では、一体何が違うのでしょうか?

それは、有形の目に見える「外的変化」よりも遥かに大きく、無形の目に見えない「内的変化」をしていることです。
「内的変化」とは、精神の成熟度といってもいいでしょう。精神が成熟していくほど、有形な成功に飽きていき、無形な幸福を追求していくようになります。だから「精神の成熟度」を「幸福度」と言い換えることもできます。すなわち、「進化する人」ほど、精神の成熟度が高く、幸せな人生になっていくのです。
精神の成熟度を上げるには、本質的で不変の価値にどれくらい深く気づき、永遠なる真実にそって、どれほど日常生活をおくれるかが重要です。すると自然と幸せに包まれた毎日になっていくのです。

逆にいうのであれば、目先のことばかりに追われ、表面的な価値に振り回され、自然の摂理に反した日常生活をおくっていたならば、幸福は遠のいていきます。たとえ、どんなに必死に努力し高度な技術を身につけ、たくさんの経験を積んで自己実現し、高価なモノや成功や地位名声を手にしたとしても、満たされない気持ちは大きくなり、不幸の闇が深くなっていくだけです。

では、どうやって遠回りせずに、最小限のエネルギーと最短ルートで、「精神の成熟度(幸福度)」を上げていけることができるのでしょうか?
それは、「精神の成熟度」の構造と仕組み『4つの成長ステージ』を知ることから始めることです。

 

■今、4つの成長ステージのうち、どこにいますか?

古今東西の偉人賢人たちが残した叡智や、彼ら自身が歩んだ人生を紐解くと、「精神の成熟度(幸福度)」をいくつかのステージにわけることができます。
そこにさらに、私自身の一万人以上の方々との出会いを参考にして、「精神の成熟度」を『4つの成長ステージ』として体系化したのがコレです。

4つの成長ステージ

 4つの成長ステージは下から順番に「Rice(ライス)ステージ」「Like(ライク)ステージ」「Life(ライク)ステージ」「Light(ライト)ステージ」となり、それぞれのステージで働いている人たちを「Riceワーカー」「Likeワーカー」「Lifeワーカー」「Lightワーカー」と呼びます。

1つ目のRiceワーカーは、肉体労働によって社会に奉仕する労働者。
2つ目のLikeワーカーは、知能や技術を使い社会に奉仕する成功者。
3つ目のLifeワーカーは、仕組みや組織を使い社会に奉仕する人格者。
4つ目のLightワーカーは、人々をより上位の奉仕をする側に導く指導者。

以上の4つのステージにわけることができます。

 1つ目のRiceステージ。
物欲、もしくは肉体的な欲求欲を満たすことに最大の関心を持っています。できるだけラクを求めて省エネで生きようとするために、仕事でもできるだけ手を抜こうとして、技術向上や価値創造があまりありません。仕事の目的は、ただ生活を維持するためだけに働くこと。思いやりに欠けたり感謝の気持ちが弱く、自己正当化と責任転嫁が得意。依存的体質が強いため、自分が変わらずに周りが変わるのを待つ傾向があります。また、そのときの感情やテンションに振り回されやすく、自制することが苦手なため、言っていることとやっていることが違うこともしばしば。そのため不満や不安やストレスをため込み自己嫌悪に陥るか、現実逃避として衝動的に発散する(ごまかす)毎日をおくっています。

 2つ目のLikeステージ。
自分のやり方に強くこだわります。個人的な有形の成功(特にお金儲け)や欲望的な自己実現をすることや、自意識的な自己満足感(もしくは感覚的な娯楽や快楽)を得ることに意欲を燃やしています。人生や仕事の結果は自己責任であり、自ら切りひらくものであることを十分に認識しているので、好きなことを追求することや得意な能力を伸ばしたりすることに努力を惜しみません。自分でモチベーションを高められ、自制して努力することができるので、自分の仕事を自分で工夫して楽しくすることができます。創造的能力があり、技術や才能を磨くことに労力を惜しまないので、知能的な仕事にやりがいを感じる毎日をおくっています。

 3つ目のLifeステージ。
自分の生き方に興味関心があります。有形の成功や枠にとらわれず、無形の心の豊かさを大切にし、精神的な自己実現を目指します。そのために自分が生まれてきた目的や人生の意味を深く求めます。独自の人生観(信念、ポリシー、哲学)にそった生き方を心がけ、自意識的欲望や自己満足感、悪い習慣や欠点などを克服しようと自己研鑽に励むことができます。相手の幸せが自分の幸せになっており、与え好きで相手に喜ばれることに嬉しさを感じるので、人の役に立つことを積極的に行います。そのため人が自然と集まってきます。仕事と日常(プライベート)の区別があまりなく、生きがいに溢れる毎日をおくっています。

 4つ目のLightステージ。
ゆるぎない使命感と飽くなき求道心を持って、今の仕事を天から与えられた「天職」として歩んでいます。世のため誰かのために生きるという志が立ち、自らが生まれてきた役割である「天命」を全うしようと覚悟を決めています。只今のことや目の前の人に愛と誠を尽くし、自己都合(利害損得、勝ち負け、吉凶善悪、好き嫌い、愛憎苦悩)を超えて限界状況に挑み、自己超越をすることができます。燃え上がっている魂から発せられる光で周りを照らし、その真善美そろった徳高き生き様で人々を与える側へと導き、恩寵(おんちょう)の光に包まれた絶対的に幸福な毎日をおくっています。

4つの成長ステージ

さて、あなたはどのステージだったでしょうか?
もし、分からなければ、普段一緒にいる仲間たち、一緒に働いている人たちをイメージしてみてください。その平均こそが自分のステージに最も近いはずです。

どうしたらステージアップできるのでしょうか?
ステージアップするには、たくさんの方法やルートがありますが、「ステージアップ・スイッチ」を押すことが秘訣です。
そのスイッチの正体を、ある少女の物語から知ることができます。

 

■マッチ売りの少女の悲劇の本当の理由

実は、有名な「マッチ売りの少女」の話の中に、「ステージアップ・スイッチ」のヒントが隠されています。
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 年の瀬も押し迫った大晦日の夜、小さな少女が一人、寒空の下でマッチを売っていた。マッチが売れなければ父親に叱られるので、すべて売り切るまでは家には帰れない。しかし、人々は年の瀬の慌ただしさから、少女には目もくれずに通り過ぎていった。
夜も更け、少女は少しでも自分を暖めようとマッチに火を付けた。マッチの炎と共に、暖かいストーブや七面鳥などのごちそう、飾られたクリスマスツリーなどの幻影が一つ一つと現れ、炎が消えると同時に幻影も消えた。
流れ星が流れ、少女は可愛がってくれた祖母が「流れ星は誰かの命が消えようとしている象徴なのだ」と言った事を思いだした。次のマッチをすると、その祖母の幻影が現れた。マッチの炎が消えると、祖母も消えてしまうことを恐れた少女は慌てて持っていたマッチ全てに火を付けた。祖母の姿は明るい光に包まれ、少女を優しく抱きしめながら天国へと昇っていった。
新しい年の朝、町の人々が見つけたのは、マッチの燃えかすを抱えて幸せそうに微笑む、少女の小さな屍であった。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
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このマッチ売りの少女は

「なぜ、マッチが売れなかったのでしょうか?」
「どうしてバッドエンドになってしまったのでしょうか?」

この質問の答えこそ、ステージアップ・スイッチの重要なヒントになりますので、ここでしばらく、真剣に考えてみてほしいのです。

 

「なぜ、マッチが売れなかったのでしょうか?」
「どうしてバッドエンドになってしまったのでしょうか?」

 

考えましたでしょうか?

もちろん、たくさんの理由が考えられますが、決定的な最大の理由があります。

それは・・・。

こうして、あなたのようにマッチ売りの少女のことを真剣に考えてくれる人がいなかったからです。あなたのように向き合ってくれる人との出会いがなかったこと。それこそが、マッチ売りの少女の悲劇の本当の理由です。

「つるみの法則」や「類(るい)友(とも)の法則」や「引き寄せの法則」ともいわれていることですが、人は普段、自分と同じステージの人たちと一緒にいます。その理由は2つあります。1つ目は、自分よりも上のステージの人たちとの出会いが少ない。2つ目は、もし出会いがあったとしても、自分よりもステージが高い人たちといると、自分の軸としている価値観がだいぶ違うために、違和感があり居心地が悪いので、距離をとってしまうからです。

自分のステージを上げる効果的な方法のひとつが、自分よりもステージの高い人たちとの良縁に恵まれることです。その良縁が「ステージアップ・スイッチ」となるのです。

では、どうしたら良い縁とつながることができるのでしょうか?
それには、良縁に恵まれる2つの秘訣があります。

 

■人脈の落とし穴と運命の赤い糸の正体

良縁に恵まれるほど、人生は豊かになっていきます。ご縁が人生をつくるといっても過言ではありません。

「縁に恵まれる人」「縁に恵まれな人」とは、何が違うのでしょうか?
「縁のある人」「縁が薄い人」とは、どんな人なのでしょうか?
「良い縁」「悪い縁」とは、どんなことなのでしょうか?
「縁」は変わるのか?もし変わるならどんな時に変わるでしょうか?

「縁」を恋愛の側面から見ると、昔から「運命の赤い糸」という話があります。自分の小指と運命のパートナーの小指との間に、目に見えないご縁の赤い糸がつながっているというものです。

「運命の赤い糸」は人生で1本しかないのでしょうか?

イヤ、実は何本もあります。それどころか、何色ものご縁の糸があります。赤い糸、黒い糸、白い糸、金の糸…。
では、ご縁の糸の色は何で決まるのでしょうか?どんな人とつながっているのでしょうか?どんな時に色は変わるのでしょうか?

ご縁の糸の色とは、自分の心の色そのものなのです。

愛情に溢れていたら、運命の赤い糸とつながります。
欲深く腹黒かったら、欲望の黒い糸とつながります。
素直に生きていたら、純粋な白い糸とつながります。
大志が立っていたら、光輝く金の糸とつながります。

自分の心の状態によって、つながるご縁の糸は変わります。「糸」は、「意図」なのです。どんなことを考えながら働き、どんな心で生きているのか、それがどんなご縁の糸とつながるのかを決めます。同じ心の色同士がつながっていきます。そして、つながっているご縁の糸の影響を受けながら、ご縁の糸の色はますます濃く、太く、多くなっていくのです。

赤い糸とつながっていれば、次第に自分の心も赤く燃えていき
情熱的で愛情深い行動をするようになるでしょう。

黒い糸とつながっていれば、次第に自分も腹黒くなっていき
損得勘定で駆け引きばかりの行動するようになるでしょう。

白い糸とつながっていれば、次第に自分の心も純粋になっていき
素直に謙虚に誠を尽くせるようになるでしょう。

金の糸とつながっていれば、次第に自分の魂も光り輝き
世のため人のためになるような生き方をするようになるでしょう。

今の周りにいる人たちを見れば、自分の心の色(ステージ)がわかります。
そして、今後どんなご縁の「糸(人)」とつながるかよって、人生は大きく変わっていきます。

心を変えれば、ご縁は変わります。
縁が変われば、人生は変わっていきます。

どうすれば良縁に恵まれるのか?
それには2つの秘訣があります。

  1. 黒い縁を立ち切ること。
  2. 自分(の心の色)を変えること。

 

1)黒い縁を立ち切ること
人脈が多ければいいというわけではありません。有名な人、成功している人、お金持ちの人とのご縁があればいいというわけでもありません。そのご縁が欲得の黒い糸ならば、自分の心も魂もどんどん黒ずんで、腹黒く、計算高く、小賢(こざか)しくなっていくでしょう。絵具と同じで、黒色の影響は強く、周りをカンタンに一瞬で黒く染めていきます。当然黒の縁に負けず、逆に黒を塗り変えてしまうほどの、情熱的な濃い赤、純粋無垢の濃い白、圧倒的に輝く金色ならいいのですが、それまでは、まず黒い縁を断ち切ること。それがムリならしばらく距離を置くことです。

 

2)自分(の心の色)を変えること。
次は自分(の心の色)を変えることです。どうしたら心の色を変えることができるのか?それは、心の色を塗り変えようと決めることから始まります。目指す心の色を意識して働き、日常生活をおくっていったとき、次第に心の色は変わり、つながるご縁も変わっていくのです。

黒い縁を断ち切り、自分の心の色を変えていったとき、単なる普通の出会いではなく、人生が劇的に変わるような出会いが訪れます。この人生の転機をもたらすご縁のことを「邂逅(かいこう)」と言います。
では、どうしたら「邂逅」にめぐり会えることができるのでしょうか?

 

■致知出版の藤尾秀昭さんが語った「邂逅の秘訣」

人間学の専門紙「致知」の藤尾さんから、以前こんなことを直接教えていただきました。

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人間学の学びとして『致知』を発行し、人の生き方を探求して30年以上になりますが・・・。
人間力の高い人たちと出会って思うことは『人生は邂逅(かいこう)によって巡る』ということです。邂逅とは、魂と魂がぶつかり合うような人生において重要な機縁となる出会いのことです。通常の出会いではなく、人生を変えるような劇的な出会いのこと。逆に言うなれば、邂逅がない人生は不幸な人生かもしれません。
では、邂逅にめぐり会うにはどうしたらいいのか?

そこには1つの条件があると思います。
それは、自分自身の中に『問い』を持つということです。

・人生をどう生きるのか?
・自分は何をするのか?
・何のために生きるのか?

そのような『問い』を持っていると、出会った人から何かを感じることができます。感じる出会いの繰り返しの先にこそ、邂逅がめぐってくるのです。
つまり、人生に問いを持ち、仕事に問題意識を持ち、自分なりの哲学(考え)を持っている人にこそ、自分の人生に出会い以上の邂逅が訪れるのです。
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邂逅こそ最大の「ステージアップ・スイッチ」であり、『自分の人生に問いを持つこと』がそのスイッチをONにするのです。

・どうしたら、自分の人生を最も活かせるのか?
・どうしたら、人様に喜ばれるベストの仕事ができるのか?
・どうしたら、最高に幸せな家庭なるのか?

それらの問いを常に持ち、毎日自身に問いかけ続けることで、「魂のセンサー」の感度が敏感になっていきます。すると、見えなかったことが見えるようになり、考えなかったことを考えることができ、気づけなかったことに気づけるようになります。
何げなく見たテレビや本にヒントがあったり、なんとなく行ってみたいイベントがあったり、なぜか妙に気になる人がいたりと、魂のセンサーに様々なモノが飛び込んできます。そして、感じたままに行動したその先に、邂逅がめぐってきます。こうしてステージアップしていくことができるのです。

実は各ステージには、重要なテーマ(卒業試験)があり、それにクリアー(合格)してネクストステージに進んでいきます。

「Rice(ライス)ステージ」は、自立した「体質」をつくること。
「Like(ライク)ステージ」は、高い「技」を磨くこと。
「Life(ライク)ステージ」は、大きな「心」に鍛えること。
「Light(ライト)ステージ」は、美しく「魂」を磨くこと。

もちろん各ステージを下から順番にクリアーし、一段一段あがっていくこともできます。逆に「Light(ライト)ステージ」に一気に飛躍(ジャンプ)し、上からまとめてクリアーすることもできます。どちらの道(ルート)を進むかは本人の自由です。

ここでは、一気に「Light(ライト)ステージ」に飛躍(ジャンプ)する道(ルート)をご紹介します。どうすれば一気にステージアップすることができるのでしょうか?
それには、Light(ライト)ステージの魂への問いを持って働き、日常を過ごすことです。そのテーマこそが「魂みがき」をすることです。

 

■孔子がステージアップした瞬間

「論語」で有名な聖人・孔子の話です。
若いころの孔子は自分を売りこむべく、諸国を歴訪して時の権力者たちに自説を説き回りましたが、全く相手にされませんでした。

ある日、遊説(ゆうぜい)からの帰路の途中。孔子が山中を歩いていると、何ともいえない芳しきいい香りがしました。その香りの方へ近づいてみると、そこには地味ながらも可憐な花をつけたランが美しく咲いていました。
これを見た瞬間、孔子は、『ランはまさに王者の香りである。雑草の中にあってひとり茂る。』と言い〝自分を宣伝するよりしっかり学問を深めよう〟と悟りました。自分から売り込むのではなく、みずから学を深めていけば、おのずと人が寄ってくるはずだと、ひたすら学問に取り組み、魂みがきに励んだのでした。その後、あちこちから教えを請いにやってくる者が絶えず、こうして今日に続く儒教の基礎を築いたのです。

魂をみがこうとすれば、取り組むすべてのことが「道」に変わります。
歯道、経営道、マラソン道、釣り道、掃除道、料理道、家族道、育児道、夫婦道、商売道、サービス道、男道・・・。
一見無関係に見えるようなことも、問題トラブルなども、偶然に出会う人も、一切全てムダなこと、無意味なことはなくなります。

今いる場所で、目の前のこと、目の前の人と向き合って、
いかに、自分の心を明るく、温かく、軽くするか?
いかに、自分の魂を真に、善く、美しくするか?

 

Always 思いやり
Always 創意工夫
Always 挑戦改善
Always 下座(げざ)行(ぎょう)
Always 気づき

Always目の前のことに、愛と誠を尽くして取り組む。
そうすれば魂は磨かれ、自然とステージアップしていくのです。

 

■「Light(ライト)ワーカー」が放つ光は、どこへいくのか?

神話学者ジョーゼフ・キャンベルはNHKの「神話の力」という番組の中で、こんなことを話していました。

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ドイツの哲学者ショーペン・ハウエルは60歳ぐらいのとき、ある素晴らしい論文でこういっています。

『ある程度歳をとり人生を振り返ってみると、そこにはひとつの秩序があるように見える。まるで誰かの手で構成されたかのようだ。ただ偶然に起きたように見えた出来事も、実は次の展開のために重要な要素だったことがあとになって分かる。この筋書きは一体誰が作ったのだろうか。

夢が自分では意識できない自分自身の何かによって作られるように、人生も全て自分の内なる意思によって作られるのだ。偶然出会った人々が自分の人生の重要な要素になるとすれば、自分も他人の人生の重要な要素になるはずだ。
全ては一大シンフォニーのように響き合っている。あらゆるものが他の全てのものに影響を与えているのだ。我々の人生はどれも同じ一人の人が見る夢のようなものだ。見えないひとつの意思から生まれている。それゆえ我々の人生は他の人々の人生とつながりあい、全ては互いにつながりあっているのだ。』

素晴らしい思想です。これはインドに起源をもつ思想で、“宝石の網”と言われるイメージです。宝石の網の中では全ての宝石が他の宝石を反射して輝きます。あらゆるものは他のあらゆるものとの相互の関係で成り立っていて、全ては影響しあっています。ですからなにがあっても誰も責めることができないのです。そのひと本人の意思で起きたわけではありません。誰一人として自分の意図したとおりの人生を生きる人はいないのです。
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天台宗を開いた仏教大師最澄は理想的人間像をこのように言っています。
「国宝とは何ものぞ。宝とは道心なり。道心ある人を名づけて、国宝となす。ゆえに古人いわく、径寸十枚、これ国宝にあらず。一隅を照らす、これ即ち国宝なり」(今自分がいる場所や置かれている立場で、求道(ぐどう)心(しん)を持ち、自分が切りひらいていくという気概で精一杯努力し、その場所を明るくすることのできる人になること。そのような人こそが何ものにも代えがたい国の宝である)

自分が輝けば、周りも輝く。
周りが輝けば、世界も輝く。

まさに“宝石の網”のように、まず自分が光り輝くことで、触れる全ての人たちも光を放つ。それこそが「Light(ライト)ステージ」の人たちの生き様であり、そう生きると決めた瞬間から、すでに魂は輝きを放っています。そして、その光は世界の果てまで届くのです。



現役歯科医師による歯科医院の為の経営マーケティングクラブ「Doing(ドゥーイング)」
小田真嘉の「魅力経営コラム」2010年6月号より